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相続税の「節税対策のリスクと留意点」【事例1】遊休地へのアパート建設

  • 執筆者の写真: Nanami Ito
    Nanami Ito
  • 2024年3月26日
  • 読了時間: 2分

相続税法の改正や株価・地価の回復を受け、主として「相続税の軽減(いわゆる節税)」に着目した相続対策が盛んに行われています。

もちろん、それ自体は問題があるわけではありませんがそれぞれの対策固有の問題やリスク、あるいは過度に節税に傾倒した場合の弊害といった側面も考慮しておく必要があります。



【事例1】遊休地へのアパート建設

地価(路線価)1億円の遊休地に借入金8000万円でアパートを新築


《対策前》

土地の評価  ⇒ 1億円(自用地)

《対策後》

土地の評価  ⇒ 7900万円(貸家建付地) ※1-借地権割合70%×借家権割合30% ▲2100万円

賃貸アパート ⇒ 3920万円(貸家)    ※固定資産税評価額(建築価格×70%)×(1-借家権割合30%) ▲4080万円

注:借地権割合は対象地域によって異なります。

注:新築時の固定資産税評価額は設備・地域により@評価が異なります。


『リスク』

①管理不備や経年劣化により空室が増加し想定した賃料収入を確保できなくなっってしまった。

(サブリース契約でも家賃保証金額の減額のリスクがあります)

②賃料収入の減少により借入金の返済が滞った

③相続発生時、遺産分割や納税資金の確保に苦慮することとなった。

④相続人(アパートの承継者)は賃貸事業の管理能力・ノウハウが不足しており、維持管理が大きな負担となった。


『留意点』

遊休地に賃貸物件を建築し評価額を下げることが問題なのではありません。

しっかりとした事業計画、継続的な物件管理能力、相続発生後の考慮(遺産分割対策・納税資金確保)が必要です。

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